鉄拳チンミとGOAL!とベンチャー

 

 

取り敢えず、三日坊主だけは避けたいブログ活動。

 

今回はベンチャーにおける井の中の蛙に関して。
塾の中で良く話題に上がる、”鉄拳チンミのノミの話”と映画”GOAL!"の名シーン。

鉄拳チンミ

鉄拳チンミのノミの話は、鉄拳チンミという武闘家がお師匠さんから教えられる、自分の能力が今以上に伸びるかどうかは自分次第なんだよという内容です。ノミという虫は5cmの箱の中にしばらく入れておくと5cmしかジャンプ出来なくなり、10cmの箱だと10cm飛べるようになる。だから自分の実力を過信せず、今以上に飛べるようになると信じて能力を上げ続ける必要があるという話。

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Goal!

Goal!の名シーンは以下より。

https://mobile.twitter.com/jobasannn1/status/1035824405677391872

メキシコからの不法移民としてアメリカに住んでいた主人公は、天才的なサッカーの能力を認められてイギリスの名門クラブのプロ契約試験を受ける。しかし、アメリカでもてはやされた技術に頼る主人公のプレイを監督は鋭く指摘。技術よりも味方を使うこと、周りの能力を活用する事を指導する。パスはドリブルより早いという話。

二つのエピソードに共通しているのは、

・”井の中の蛙”は、自分がいる環境の中で知らない間に育まれている
・自分の中の慢心は自分が意識して変えようと努力しない限り変わらない
・”井の中の蛙”を変えるためには、新しい環境に素直になる、周りの能力を活用する、今の自分に固執しない

ベンチャービジネスに取り組むと、特に近視眼的な”井の中の蛙”になりやすい。

だけど、世界は広い。”世の中に存在しないプロダクト、サービスです”って、地球一周すれば同じようなものは必ず存在する。国内だって、市況によってベンチャー環境は180度変化する。ベンチャー界隈の常識もすぐにコロコロ変わる。

”自分は凄いんだ!”と信じるのは自由。だけど、自分が凄い事を語っても世界にはもっと凄いやつは沢山いる。

だから、ベンチャー経営を志す人間って、常に自分が幸せにしたいこと、モノ、人の軸がブレる事なく、井の中の蛙になる事なく、日々事業に邁進する事が大切。

ちなみに、英語で井の中の蛙は"frog in a well"だそうです。大学一年ぐらいの時に覚えた気がする。TOEIC塾も参加者決まったし、今年は英語のおさらいもして井の中の蛙にならないように自分をスケールアップさせます。

海外で鍛えられるベンチャーとサッカーの共通点

昨晩のサッカー日本代表の試合は凄く分かりやすかった。

海外組が入った途端にスピードと攻撃の仕掛けが向上する。

パスミスやドリブルを止められるのなんてどうでも良いぐらいの勝負の連続。

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結論。海外で揉まれるって、こういう事なんじゃないかなと。

・全てにおいてのスピードを上げる(パス、シュート、全てのプレー判断)
・どんな環境下でも大前提として個で勝負する、打開する、結果を出す

その集合体が強いチームを作る。そこに日本人らしい他者を感じ取る力や
個のイメージを融和する力を掛け合わせる。それが日本代表をもっと強くする。

これって、ベンチャーでも同じだなと思いました。

・全てにおいてのスピードを上げる=意思決定を早くする、早いPDCA、早いサービス作り、早い指示、早い成長、、、etc...
・個で勝負=個人の力の集合体が切磋琢磨を生む、勝つという目標に向かって、まず個人が戦う

先日引退したイチローや海外で戦うサッカー日本代表の面々もそうだけど、そりゃ海外で過ごしていると日本人っていうだけで人種差別にも出くわすし、自分より凄い人間たちにも毎日出会う、正直苦労ばかり。

だけど、そんな中で全ての向上のスピードを上げる事と、個でまずは最大限戦う事が出来ないと生き残っていけない事を日々体感する。サッカー論とかベンチャー論とか色々あるけど、結果サッカーの世界でもベンチャーの世界でもそれが大切な事なんだなぁと感じた試合でした。

ほぼ日の経営

週末に読んだ株式会社ほぼ日の代表取締役
糸井重里さんの経営論が非常に有意義だったのでシェア。

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以下、響く内容を幾つか抜粋してみました。

”一人でいる時間はインプットよりアウトプットの方が向いている”

”貢献、実行、成果”

”頼まれた段階で相手は出来ると思っている”

”人体模型図のように組織がやることを図式化した組織図”

”上場は会社が戸籍を得て認知されるという事”

”なぜ出来なかったのかを考えるための予算=アクションプランへの連動ありきそれを予実に連動して分析”

”予算=達成目的ではない、こうなりたい、こう成長したいの想いの積み上げが予算、だから結果を分析する”

”スペック、情熱の競争は顧客の創造につながらない、社員が幸せでないし、顧客が幸せにならない”

”陰口があっても、そこに興味が行かない会社を目指す”

理解していても、なかなか言葉でストレートに表すのが難しいのに、
糸井さんはスパッと表せるのが凄いです。

Sharing EconomyとShared Eco System

現在、広島県の大手企業社員、ベンチャー経営者、デザイナー、行政、金融機関、学生の有志が一体となって
計画している非都市圏型エコシステムの創造プロジェクト。
その名称がイノベーションコレクション”、略して”イノコレ”。

このプロジェクトへの参画を通じて、私が想い描く地方経済活性化のための経済理念(ビジネスモデル)
をここで提起したいと思います。

題して、”シェアードエコシステム”(Shared Eco System)

この経済理念を説明する上で、参考になるのが最近良く耳にするシェアリングエコノミー。
代表的な企業の例としては下記。

Airbnbhttps://www.airbnb.jp/)
Zipcar(http://www.zipcar.com/

”現代ビジネス”によると、シェアリングエコノミーの定義は、”ソーシャルメディアの発達により可能になった
モノ、金、サービス等の交換・共有により成り立つ経済のしくみ”だそうです。

これって非都市圏型エコシステムの創造に活かせない?
そこでシェアードエコシステムをこんな感じで図式化してみました。

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まずは、シェアリングエコノミーとシェアードエコシステムにおける環境の違いを精査。

シェアリングエコノミー(Sharing Economy)
・成熟市場をバイパスする経済活動・ビジネスモデル
既得権益の破壊が目的
・ターゲット市場内での上場企業、大規模企業比率が高い
イノベーション、インキュベーションムーブメントとの共存がキー
・既存の資本主義のリニューアル

シェアードエコシステム (Shared Eco System)
・未成熟隔離市場、成熟市場と比較した場合のリソースの欠如が顕著
既得権益の破壊よりも既得権益との共存がターゲット市場内のテーマ
・上場企業数と比較して非上場企業数が圧倒的に多い
・社歴の長い企業数が多く、資本流動性がない(間接金融機関が金融活動の最上位)
・資本流動性の欠如により既得権による経済基盤依存度が高い

広島県下で行われている経済活性化活動を拝見する限り、シェアリングエコノミーが想定している経済環境を
ターゲットとした新規プロジェクトやアントレプレナーの集まりが多い気がするけど、実はシェアードエコシステム
が想定している経済環境が地方経済には圧倒的に多いんじゃないかな。リソースが限定されている中で利用可能
リソースから最大公約数を導き出すことが何よりもここでフォーカスすべき。

最近ベストセラーとして話題になった里山資本主義とシェアードエコシステムが同じようだという
ご意見を頂くかもしれないけど違いは明確で、里山資本主義が市場原理と市場アクセスを
自ら限定した上での地方経済活動の隔離や安定性を唱っているのに対して、
目指す市場はシェアリングエコノミーもシェアードエコシステムも変わらない。
自由経済活動上、アクセスが可能な全ての市場がターゲット。


というのも、現状の日本としての少子高齢化国債問題は東京に住もうが地方に住もうが
全国民すべからく取り組むべき課題。地方だから地方的に生きて良い、経済成長を目指さなくて良いというのは
あまりに将来を生きる子供達に無責任過ぎる。今の日本は世界経済の中で生きている事をもう少し地方に生きる
経営者も直視する必要があると思う。

都市圏型と非都市圏型エコシステムを一国内で共存させることにより、初めてこれまでの日本の経済文化を維持しつつ
地域毎に多角化された経済成長を促すことが出来るのではないかと思うからこその提起でした。

上場を目指すということ

非都市圏型イノベーションエコシステムの構築を目指す祭り、
イノコレ!広島のプレイベント第一弾が広島市内で一昨日開催されました。
経洗塾も微力ながらサポートさせて頂きましたが、
その場で登壇されたメドピア株式会社、石見社長の講演を拝聴しての感想です。
(写真はイベントの開催風景です。古くからのご友人の皆さん、井上の風貌の変化はご了承下さい。)

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都市圏から一歩外に出ると、上場を目指すことは良くない。大きくなるだけが、会社の目標ではない。

出来るだけ法人税を抑え、内部留保額を多くして、自己資本率を高め、税務署、金融機関、
地域経済団体の中で貢献度を高め、社歴が長い会社を目指す事が美徳とされています。
全ての企業がそうだとは言いませんが、大部分の会社がそうなんじゃないでしょうか。
(まだまだ貢献度合いの低い私の会社もその1社ですが、、、)
あたかも上場を目指すことは悪だ!なんて言葉も地方の有力者から耳にします。

勿論、それが悪いといっているわけではないですし、1円でも納税し、1人でも雇用している
会社は全て大切だと思います。私の身近な存在として、100年近く成長し続け、
地域に貢献し続けている会社などは素晴らしいと思います。
上場を目指せる業種、目指せない業種もあり、市況の変化により目指すタイミングもあります。

しかし、今年6月に上場された経営者の生のお言葉はこのイベントに
参加した多くの方々に衝撃と感動を与えたのではないでしょうか。
多くの参加者からメッセージを頂いたから分かるのですが、
上場を目指すこと・果たすことは、自身や社員の上場益だけではなく、日本の経済に貢献し、
社会に対して夢を与え、感動を与え、目標を与えるんですよね。

勿論、今年上場を果たした企業の中で市況に関係無く評価を受けている数少ない企業が石見氏の会社だという
こともあるのかもしれないですが、”上場”って昨今SNS等にて語られているような、
”世界で戦うための増資”とか、”小規模の上場は意味が無い”とか、そんな薄っぺらいものではないと
思います。

やはり、国の経済を代表して、地域の経済を背負って、公益のため自社の株式を公開するってことなんだと思います。
だからこそ、そこに感動が生まれ、若者の目標が生まれ、夢を抱く若者やイノベーターによる
経済の循環が起こるんだと思います。上場を目指したい経営者は目指すべきだと思います。
そんな経営者が沸々と湧き出て、地域が全力でサポートする環境があれば、今のような地方経済の
衰退は起こってないんでしょうね。

私も数社のベンチャー企業に関わっていた時に、色んな夢を抱きました。色んな失敗もしました。
数年経った今、少しステージと目標は変わりましたが、今後もこういった場を通じて、
イノコレ!広島の参加者達と一緒に今の目標達成に向けて走り続けようと思います。

製造業と再現業

最近色々なモノづくりに関する書籍を拝読したり、
モノづくりの最前線で活躍されている方々に
直接刺激を受けたりする機会に恵まれている環境で、
ちょっとこんなこと考えてみました。

そもそものモノづくりを表す”製造業”って、業種の定義付け自体が時代に
そぐわなくなってきているんではないか?
実はモノづくりには2種類の業種が存在していて、
それをいくら混同して議論しても、各業種に属する方々や長年各業種で生きてきた方々からすると、
相反する業種には(絶対ではないけれど)価値も喜びも感じないんじゃないか。

ということで、私が考えた二つのモノづくりの業種の性質を簡単にまとめてみました。

製造業
・無から有を生み出すことへの喜び
・デジタルファブリケーション、プロダクトデザイン、新ブランド創出
・エンドユーザー市場に近く、常に世にない全く新しい産物を欲する

現業
・破壊されたものを修復することや求められたものをカタチにすることへの喜び
・現在の定義での”下請け製造業”、”量産工場”、”製造外注先”
・製造業者に準じて動く、もしくは既存市場の製造物に対して改善意欲を発揮する

それをひとくくりの業種にしてしまうから、誰が何を求めてて、
市場が何を求めているか分からなくなってしまう。

それぞれの業種にはそれぞれのモノを作る素晴らしさがあって、対外的な評価軸も違う。
例えば、国内市場や海外のエンドユーザーマーケットは日本の製造業再建を求めているかも
しれないけど、私の渡航頻度が高い東南アジアの新興国からは再現業を誘致してきてほしいと
頻繁に相談を受ける、みたいな。

日本のモノづくりが成熟市場だからこそ、旧態依然の業種の定義自体を見直すことで、
初めて適切な市場に対する人材配置やリソース提供、現状改善のための有効な打開策が
検討できるんじゃないか。


そんなことを金曜の夜中に考えました。

2014年も仕事納め

2014年も本日12月26日をもって、経洗塾は仕事納めです。

2014年は経洗塾としてもかなり動き回った年でした。
今期新しくスタートした事業。

①広島経洗塾
②ビジネス英語養成ギブス
③カキ会
④”世界を相手に生きるということ”ワークショップ

全ての会で多くのみなさんにご参加頂き、来年もより多くの皆さんとお会いできる
予定で非常にワクワクしております。

全ては瀬戸内海のために、全てはこれからを生きる子供達のために、来年2015年も動き回ります。
来年は下記を中心に活動予定です。

経洗塾の運営拡充(他都市、他県への展開を検討中)
KSJベンチャーパートナーズの創設
KSJオーシャンズの設立(フットサルチーム)
AEV(瀬戸内情操教育プロジェクト)

経洗塾運営スタッフも採用中です!詳しくは、下記キャンバスプロジェクトHPより。
http://canvasproject.weebly.com/25505299922477322577.html

皆さん、良いお年をお迎えください!