世界の労働文化と高知、高松で感じた事を比較したベンチャー論

 

今回高松、高知と経洗塾未開の地である四国ツアーを行って改めて感じたのが、日本各地の様々な商文化を学びながら世界と日本、首都圏と地方におけるベンチャー起業やベンチャー創出の最適化を一つ一つ紐解いていきたいなという想い。

 

ということで、今回は四国ツアーを通じて感じた”労働”に対する考え方の違いを世界と日本を比較しながら考えてみようと思います。

 

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まずは海外のユニークな労働習慣をリストアップしてみると、

スペインー真昼間から優雅なランチや帰宅してからのお昼寝タイムを3〜4時間楽しむシエスタ

台湾ースペインよりちょっと効率的に、ランチ時間になると突然オフィスが消灯して昼寝

ヨーロッパ各地ーもう商社の方はご存知の、迷惑極まりないサマーブレークによる1ヶ月近い休み(日本からの仕事が全然進まない)

アメリーThanksgiving、Christmas、St.Patrick Dayなどの各ファミリーディナー休暇(基本的な就労契約はアットウィルなので、成果を出す前提で出退勤は自由。業務種による賃金の縛りも明確なので、必要収入に対してダブルワーク、トリプルワークを行なっている若い夫婦も多い。)

北欧ー外食費が高く、3時過ぎから帰宅ラッシュが始まり、自宅で家族揃って晩御飯

シンガポールー海外との取引ありき的な就業なので、ハッピーアワー退社が頻繁に発生。社外とのコミュニケーション、家族とのコミュニケーションも大事なので平気で仕事をコロコロ変える。日本のプレミアムフライデーが海外からの来客がある度に発生みたいなイメージ。

ベトナムー65%以上がダブルワーク。(1社当たりの収入に対して、経済成長に連動して必要となる月収)これは東南アジア全域の問題として取り上げられることが多い”ワーキングプア”とかって言われたりしますね。自分の収入レベル関係なく経済がどんどん成長していくので、全体の生活水準の押し上げにより働いても働いても豊かにならない労働状況。

フランスカロン大統領は35時間制を導入

かなり個人的なマネージメント経験も踏まえてリストアップさせてもらいましたが、要は日本で語られているような就業環境とか働き方改革の内容とかって、世界から見ると既に多様な文化として存在するわけです。それを国の制度として大企業が右習えで改革として進めているのが日本らしいと言えばそうかもしれないです、、、

では日本の田舎はというと、朝早くから出勤して、お昼には自宅にご飯を食べに戻り、夕方には退社して晩御飯を家族で食す。農家はダブルワークありきだし、地方で成長する会社はだいたい”保育園に子供迎えに行って、おばあちゃんの家まで送ってきまーす。”なんて自由を社員に提供する。

高知のひろめ市場なんて完全にシンガポールのホーカー文化と一緒。昼間からわいわいガヤガヤ、食事を持ち寄って、真昼間から来客対応で飲みたい放題。

何が言いたいかというと、これからの労働や働き方改革の解は実は日本の田舎に有り、ってことなのかなと。特にベンチャービジネスを志す人間にとっては。

これからのベンチャー創出は国内で戦っても優秀な人員の奪い合い。それでもリスクマネーを調達するには企業としての永続的な成長を担保する必要があり、その上で海外人材含め、多様なバックグラウンドを有する人員を受け入れる戦略の重要性は増すばかり。就業規則で縛ることが難しくなり、マネージメントする側はどれだけ個人の能力を個別最適化出来るかが高度人材採用の鍵となる。

こうやって海外との労働文化の比較含めて、これからのベンチャービジネス創出を考えると自分なりの答えとして見えてくるのが、個人の尊重、ライフスタイルの尊重がこれからのベンチャーのコアメンバー集めには重要になってくるのでしょうね。そのヒントが地方の働き方にあるように思います。

このシリーズはちょっと定期的に続ける予定です。